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「人生100年」時代─“終の棲家”としてマンションをどう維持してゆくか

マンション居住者の永住意識の高まり

賃貸マンションはもちろん分譲マンションにおいても、「いつかは戸建て」の思いが強かった居住者の永住意識は、近年大きく変化してきています。国土交通省が行なった平成30年度マンション総合調査において、居住中のマンションに「永住するつもり」という回答が過去最高の62.8%(前回平成25年度調査では52.4%)に達するなど、マンションを「終の棲家」と考える居住者が年々増加しています。

社会の変化によって生まれる様々なニーズに対応

RC造、SRC造のマンションは、適切な維持管理が行われていれば、100年以上の使用に耐えうると考えられますが、これはあくまでも構造体の耐久性についての話です。近年では高齢化に伴うバリアフリー、地球環境に配慮した省エネルギー、女性の社会参画で日中不在宅が増加したことによるセキュリティー強化、ネットショッピングと宅配の定着に対応した宅配ボックス等、マンション建設時には想定されていなかった様々なニーズが生まれてきています。そうした様々なニーズに対応する機能向上にも取り組む必要があります。

「人生100年」を見据えたマンションの維持・修繕と改修

竣工後の建物の経年劣化や不具合・問題点の解消のために、適切なタイミングで適切な診断調査を行い、その結果に基づく「修繕」をすることが必要不可欠です。それと同時に、前述したような社会的変化に対応した機能向上や、高経年マンションにおけるエントランス等のリノベーションなど、付加価値向上のための「改修」も重要な取り組みとなります。特に近年は既存マンションの取引数が新築マンションの取引数を上回っており、質の高い既存住ストックへのニーズが一層高まっています。これからは「人生100年」を見据えたマンションの維持・修繕と改修が求められる時代なのです。

LCPなど資産としての建物の価値を向上させる「改修」

少子高齢化により、住ストックの数の確保は優先課題から外れ、代わって永住を見据えた質や機能の向上が今後の課題となってきました。昨今、在宅勤務やテレワークの広がりが加速し、これに伴って住戸内ワークスペースのニーズが高まることが予想されます。また、自然災害によるインフラ途絶が頻繁に発生しており、災害対応力にも大きな関心が集まるなか、LCP(Life Continuity Planning:生活継続計画)対策工事により災害対応力を向上することで資産としての建物の価値を向上させる「改修」も、今後ますます重要になっていくでしょう。

営業部  担当者:苑川、大城
TEL:03-6228-7836